Web3.0ってよく目にするようになったんだけど、何のこと?3.0ってことは今は2.0ってこと?インターネットの進化ってあまり意識したことないから、詳しく教えてほしい!
- Web2.0とWeb3.0とは何か・その違い
- Web3.0のメリット・デメリット
- Web3.0が可能にすること・技術
- Web3.0で世界はどう変わるのか
結論からいうと、Web2.0とWeb3.0の違いは、「中央集権型」か「分散型」かどうか。国や企業・団体に情報や権力が集中した状態による問題を解決すべく、様々な技術で、管理者がいない自由な空間での経済活動を実現しているのがWeb3.0です。
近頃「Web3.0」ということばを目にしたり、耳にしたりすることが少しずつ増えてきました。「Web」というからには、インターネットのことだろう、とは予測できるものの、どういう世界なのか、これまでと何が違うのか、疑問に思いますよね。
そもそも、今がインターネットのWeb2.0の時代だということすら知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は、インターネットには疎いけど、Web3.0についてちょっとでも知っておきたいという方に、Web2.0とWeb3.0の違いや、これまでのインターネットの進化とこれからの世界について詳しく解説していきます!
Web3.0とは何か?
Web3.0は、Web2.0に続く「次世代のインターネット」のこと。
明確な定義はまだありませんが、その最大の特徴は、大手の企業や団体に権力が集中する、「中央集権」ではなく、「分散型」であること。
なぜ、Web3.0へ進化が必要だったのか、その特徴の重要性を理解するためにも、まずはインターネットの歴史を知っておきましょう!
Web1.0(1990年代)インターネットの登場
Web1.0は1990年代中頃から、2000年代前半のインターネットの時代。この時代では、限られた人だけが情報発信をすることができ、情報は「一方通行」でした。
インターネットの登場自体がものすごいことだったんだけどね!
わたしたちユーザーにできたことは、主にWebサイトの閲覧とメールのやりとり。そして、動画や音楽などのコンテンツはなく、テキストが中心でした。
画像を開こうとしてもロードが遅くて、半分で止まっちゃったりとかした記憶ある人いる?すべてが遅くて、重かった時代~。
・デバイスはパソコン
・データはテキスト
・情報は「閲覧・受信」がメイン
昔のブラウン管テレビのような大きさのパソコンが発する、インターネット接続中のキーキー音は、わかる人にはわかる、なつかしい話ですね!
たしかに、Web1.0時代もメールがあったから、インターネット上で相互に情報交換ができたともいえます。ただそれは、知人同士でのメールのやりとり程度でしたよね。
今の時代のように、大衆にむけて一般人同士で情報を発信しあったり交流できる状況とは、大きく異なります。そういう意味でやはりWeb1.0では、ユーザーはあくまで情報を一方的に受け取る立場だったといえます。
Web2.0(2000年代中頃~現在)
Web2.0は、2000年代中頃から現在のインターネットの時代。スマートフォンとSNSの登場によって、誰もが「双方向」に情報発信をして、繋がる時代です。
わたしたちユーザーは、個人でアカウントをもち、好きなSNSツールを使用して、自由に情報を発信することができます。テキストにとどまらず、画像や動画、音楽など、共有できるものの幅がものすごく広がりました。
Web2.0の成長の中心に常にいるのが、『Google、 Amazon、Facebook、Apple』の頭文字をとった通称『GAFA(ガーファ)』と呼ばれる4社。わたしたちは、これらの企業のサービスに登録して、その管理下で活動していますよね。
Googleで検索をする、Youtubeを投稿する、Amazonでお買い物をする、Facebookで海外の友人と交流する、Appleのアプリを買う・つくるなど、わたしたちの生活からは決して切り離すことのできない存在です。
・デバイスはスマートフォン
・データはテキスト、画像、動画
・SNSの登場(Instagram Facebook Twitter Youtube)
・「情報交換」の時代へ
この思い出は全部Web2.0時代の話ですが、進化って本当にすごい!
①二つ折りガラケーで感動してたはずが、その後iPhoneをはじめて手にした時のあの気持ち。
②はじめてFacebookで海外の友人を見つけた時の感動。
③大学のサークルのメーリングリストがLineグループに変わった時の衝撃。
わたしはかつて、二つ折り携帯への憧れから、携帯ショップの見本の携帯をもらって、シールでデコってストラップじゃらじゃらつけて喜んでいた子供です~(笑)
Web2.0の問題点~Web3.0誕生の背景~
非常に便利に思えるWeb2.0ですが、ここで生じた課題を解決するためにWeb3.0が誕生しました。そこで、代表的な3つの問題点をみていきましょう。
プライバシー・セキュリティ問題
Web2.0では、利便性と引き換えに、個人情報や行動履歴を企業に渡すことから、プライバシーやセキュリティ(個人情報流出)が問題視されるようになりました。
GAFAの技術によって、どんどん便利になってきた私たちの生活ですが、わたしたちのデータは大手4社に独占されている状態となっているのが現状です。
何かの商品について1度検索したら、広告がすべて関連の商品だらけになったり。スマホで何か検索したら、パソコンでも同じような広告が出始めたりと、心当たりがある方も多いのではないでしょうか?
スマホでみたはずの靴が、パソコンでも画面中の広告にでてきて、旦那に何かお買い物をしようとしてるのがバレた!!(笑)
行動履歴による広告表示ならまだかわいいかもしれませんが、個人情報はどうでしょう?
SNSでは個人情報を登録して、IDとパスワードを発行するプロセスが必須。名前、誕生日、性別、場合によっては銀行口座など、ありとあらゆる個人情報をわたしたちは大手企業に開示しています。
これらの情報が、不正アクセスなどによって流出してしまったらと思うと、利用者としてはとても不安ですよね。
企業がユーザーのアカウントをコントロール
SNSが広く普及し、ユーザーが情報発信・共有を行うWeb2.0では、企業がユーザーのアカウントをコントロールできてしまう点も問題視されています。
アカウントの所有権は、ユーザーではなくて企業にあるともいえるよね。
具体的には、Youtuberで何万人もの登録者がいても、Google判断でアカウント停止されたり、トランプ前大統領の個人アカウントがTwitterによって削除されたり。
個人が自由に情報交換できる世の中であるはずが、権力のある企業にアカウントを停止されてしまえば、それまで積み上げてきたものはすべて消滅。
一般人でもそういう被害にあった声も多いけど、なぜ削除・停止されたかわからないことが多いみたい…『不適切な』とか『○○に反する』という口実はあるみたいだけど。
信頼性の低い情報の拡散
Web2.0では、信頼性の低い情報が簡単に拡散されてしまう世界です。ユーザーが情報を自由に投稿・共有できることから、誤った情報や偽情報であっても、情報の真偽が確認されることなく瞬く間に広まります。
複数のリソースを確認して判断するのが理想ですが、そんなところまでする人は少なく、信頼性が低い情報でも信じてしまうことの方が多いでしょう。
ただでさえ、情報社会に生きるわたしたちは、膨大な情報の中から取捨選択をしなければいけません。それなのに、その情報が本当かウソかまで確認してられませんよね。
でも、そのような情報にふりまわされて、誤った判断や行動、無駄な時間をかけたり労力を浪費してしまうかもしれません。
ユーザーにとって、とてもマイナス!!
Web2.0がかかえる、これらの問題を独自の技術や仕組みで解決に導こうと進化しているのが、次からいよいよ内容に踏み込んで紹介していく、Web3.0です☆
Web3.0の4つの特徴・Web2.0との違い
Web3.0は、ブロックチェーン技術によって実現する、分散型インターネットの世界=特定の管理者・プラットフォームに依存しない、インターネットのあり方です。
これらの4つの特徴は、Web3.0の本質が『分散型』であることによるもので、ブロックチェーン技術なしでは実現しません。
Web3.0を支えるブロックチェーン技術
Web3.0の根幹となる技術が、ブロックチェーン技術です。
ブロックチェーンとは、インターネット上の取引を適切に記録し、データを保存管理する仕組み。複数のユーザーで共有して管理する取引台帳のようなものなので、データの書き換えや改ざんが非常に困難なことから、データを守ることができると期待されています。
また、ブロックチェーン技術を活用した『スマートコントラクト機能』と呼ばれる、プログラミングによって契約を自動で実行して記録する技術をつかい、管理者のいない環境下でも信頼性が高い取引が可能になっています。
▼ブロックチェーン技術やスマートコントラクト機能については、こちらの記事で、ものすごくくわしく解説しています。
ユーザーがデータを管理できる
Web3.0では、ブロックチェーン技術を利用して、ユーザーが自分のデータを管理することが可能になります。
Web2.0では、前述の通り中央集権的なサービスが主流なので、企業がユーザーのデータを管理し、その情報はユーザーの意思とは関係ないところで使用されていることがありました。
一方で、Web3.0では、データの所有権がしっかりと個人に帰属します。取引や契約においても、ユーザーが自分のデータの提供や使用について決定する権利があるので、自己の意思に基づいて行動することができ、結果的にプライバシー保護の強化にもなります。
「Braveブレイブ」という新しい検索エンジンは、ユーザーのIPアドレス、検索履歴、場所情報などのデータを収集しない仕組みを採用!しかも利用すると暗号資産(仮想通貨)がもらえるリワードもあり!
セキュリティレベルの向上
Web3.0においては、以下の3つの点でセキュリティを高めることができます。
・データを分散管理
・高度な暗号技術を活用
・スマートコントラクト機能を活用
Web3.0では、ブロックチェーン技術を用いてデータが管理され、データ自体が高度な暗号化技術を用いて記録されているため、改ざんや不正が困難であり、データはより安全に保護されます。
また、スマートコントラクト機能によって、実行された契約内容が自動的にブロックチェーン上に書き込まれ、取り消すことができないため、改ざんはさらに難しくなります。
システムの強さも、Web2.0と大きな違いがあります。
Web2.0では、セキュリティ対策は企業任せで、サーバーが攻撃されると、関連するすべてシステムがダウンし、復旧に時間がかかってしまう(復旧を待つ)ことが普通。
会社員時代、システムダウンでまったく仕事ができない時間があったりして、無駄だったなら~。
一方で、Web3.0では、データをインターネット上の多数のコンピュータに分散しているので、一つのコンピュータが攻撃されても、他のコンピュータからすぐにバックアップをすることが可能で、全体のシステムダウンは起こりません。
情報の信頼性アップ
Web3.0では、ブロックチェーン技術を活用して情報の信頼性を高めることができます。
ブロックチェーンの特性により、複数のコンピュータが同じデータを管理するので、データの改ざんや不正をすぐに検知し、はじくことができます。
また、「○○したら、○○する」と契約の自動実行を組み込めるスマートコントラクト機能によって、設定されたルールに従わないものがあった場合には、自動的に拒否される仕組みがつくれます。
これにより、人為的なミスや不正行為を排除し、情報の透明性や真偽を保証できると期待できます。
Web2.0においては、不正や改ざんによって間違った情報が残っている可能性があったけど、Web3.0では高度な検出機能とブロック機能があるということ!
誰でも自由に活動し、自己表現できる
Web3.0では、インターネット環境さえあれば、だれでも自由に活動し・自己表現が可能です。
中央集権的な管理者やサーバーが存在しないため、世界中誰でもどこからもで同じネットワークを利用して、サービスを受けたり、自分の意見を共有したり、作品を公開することができます。
何より、理不尽にアカウントを削除されたり、検閲されて表現を規制されることもありません。(よくも悪くも)
Web3.0の問題点
Web3.0の問題点についても、認識しておく必要があります。
①セキュリティ上の課題
②法整備がまだ追いついていない
③技術が発展途上
セキュリティ上の課題
Web3.0では、Web2.0に比べてセキュリティが向上するといわれていますが、万全とはいえません。
ユーザーが自分で自分のデータを管理するため、誤った操作や不注意によって、データが漏洩したり、不正アクセスを受ける可能性は否定できません。
また、プログラムのバグや欠陥が絶対に起こらないとは言い切れないため、不正アクセスを受ける可能性は残っています。
インターネットを使う以上、常に情報漏洩などのリスクがあるというのは、いまも同じ状況だよね。
法整備が追い付いていない
Web3.0では、現状では残念ながら法整備が追い付いていないので、トラブルは自己責任です。
ブロックチェーン技術を利用した取引やサービスでは、詐欺やユーザー間トラブルがあったとしても、守ってくれる法律はなく、あくまで自己責任となります。
日常生活における、企業ホームページのお客様窓口や、消費者センターのようなものもないので、自分で情報を得て、情報の取捨選択をして、慎重に操作をすることが重要です。
日本政府では、2021年には「デジタル庁」を発足させ、Web3.0時代への準備をしているところです。デジタル庁の目的は、日本の行政サービスのデジタル化を促進し、国民の利便性と行政の効率性を高めること。
直接的に法律を制定する省庁ではありませんが、金融庁や法務省などの各省庁と連携し法整備に向けて動き出しているところです。
>>>デジタル庁説明資料を読む
技術が発展途上
Web3.0では、技術面でもまだ課題があります。特に議題にあがるのは、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題とオラクル問題です。
ちょっと細かい話だから、ふ~んと思ってよんでみて!
スケーラビリティ問題
スケーラビリティ問題とは、ブロックチェーンにおいて利用者が増えることにより、取引データの処理速度が遅くなる問題です。処理能力に限界があるため、このために取引完了まで時間がかかったり、手数料が高くついてしまう場合があります。
スケーラビリティ問題は、システムや技術の発展にとって重要な問題なので、解決に向けた研究や開発が進められています。
オラクル問題
オラクルとは、ブロックチェーン上で実行されるスマートコントラクトにおいて、ブロックチェーン外部の情報を取り込む仕組みです。
スポーツの試合結果とか、株価とか、外部からの情報が必要になることもあるんだよね
しかし、その提供された情報が正確であることを保証することが困難であるという「オラクル問題」があります。
これまで説明してきた通り、ブロックチェーン上の管理情報に関しては、信頼性が担保される仕組みになっています。しかし、ブロックチェーン外の情報は、担保されません。
『情報の信頼度アップを掲げるWeb3.0』に、『情報の信頼度低いWeb2.0』の情報を取り込もうっていうんだから、たしかに難しいよね。
そもそも提供された情報が偽情報ということや、ブロックチェーンに情報を取り込む際に改ざん・入力ミスの可能性もあり、最終的にはスマートコントラクトの処理が誤った結果を導く可能性も否定できません。
そうなっちゃうと、ブロックチェーンの信頼性はどこに!?って感じだね
オラクル問題を解決するためには、信頼できる情報源からの情報を取り込む仕組みの確立や、複数のオラクルを使用することで情報の正確性を検証する手法の開発が不可欠です。
技術進化に期待!
Web3.0領域でできること
Web3.0によって、さまざまな技術やサービスが誕生しています。代表的なものとして、暗号資産(仮想通貨)、NFT、DeFi、DAOについてご紹介します。
暗号資産(仮想通貨)
暗号資産とは、ブロックチェーン技術を用いて発行されるインターネット上の通貨のこと。代表的なものは、一度は聞いたことのある「ビットコイン」。
暗号資産は、世界中の人々がインターネットに接続できる環境があれば、誰でも取引が可能です。また、ブロックチェーン技術を用いていることから、これまで紹介したWeb3.0の特性(分散型管理・セキュリティ向上など)をもっています。
NFT
NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略で、唯一無二のものであると証明された、デジタルデータのこと。
今までは、インターネット上の作品というのは、コピーや複製が簡単にできてしまっていました。しかし、NFTによって著作権や所有権を証明が可能となり、実体のないものでも正当な取引ができるようになりました。
NFTもブロックチェーン技術を活用し、前述の暗号資産(仮想通貨)と同じく、インターネットに接続できる環境さえあれば、世界中の誰とでも取引が可能です。
DeFi(ディーファイ)
DeFiとは、Decentralized Finance(分散型金融)の略で、中央管理者が存在しない金融システムのこと。
ブロックチェーン技術を利用してスマートコントラクトを用いた自動決済などが可能で、従来の金融システムと比べて営業時間を気にする必要もなく、手数料が低くなるなどのメリットがあります。
DAO Web3.0の新しいビジネスモデル
DAOとは、Decentralized Autonomous Organization(自律分散型組織)の略で、ブロックチェーン技術を利用して運営される組織のこと。
参加者が自由に意見を出し、投票によって意思決定を行います。プロジェクトの進捗状況や方針、予算の配分などについて意見を出し、民主的に決定することが特徴です。
インターネット上の株式会社ともいわれる仕組みをもっているため、Web3.0においては、新しいビジネスモデルとなり様々な分野で活用されることが期待されています。
Web3.0とメタバースの関係性
Web3.0とメタバースはよく混同されるので、関係性について整理してきましょう。
メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に構築された仮想空間です。現実世界とは異なる場所で、人々が自分のアバター(仮想空間でのキャラクター)を通じて、自由に移動し、人と交流したり、やり取りをすることができます。
通常、オンラインの複数の世界を結びつけ、多数のユーザーが同時に参加し、インタラクト(ふれあい・交流)を行うことができる空間になっています。
一般的には、3DグラフィックスやVR技術を駆使し、現実世界とは異なる仮想の空間を作り出し、その中で様々なアプリケーションやサービスを受けることができます。
視覚や聴覚、触覚などの体験がリアルに感じられるため、ゲーム、シミュレーション、ビジネス、教育など、様々な分野で利用されています。
身近な例でいえば、リモートワークを行う際に、メタバースでオンライン会議を行うことができます。Zoomは平面的ですが、メタバースでは、自分がその会議室にいるかのような状態を再現できるため、地理的な制限を超えて、人々が協力して仕事を進めることができます。
Facebookが、実はMetaに改名したって知ってる?そのMetaが、メタバースでチームを集めてミーティングができる、MetaHorizonWorkroomsというアプリを開発したよ!
インターネット上でやりとりする「ツールのひとつ」という位置づけとなります。
メタバースとVRは、どちらも仮想空間に関する概念ではありますが、ちょっと異なります。
VR(Virtual Reality/バーチャルリアリティ)は、仮想現実とも呼ばれ、コンピュータ技術を使って現実の世界とは異なる「仮想的な世界を体感することを可能にする”技術”」のことです。視覚的な情報を届け、音声や振動などの触覚的な情報も加えることで、身体的な体験を提供します。
つまり、VRは単体で体験することができる仮想的な世界を実現する技術であり、メタバースは複数のオンライン世界を結びつけ、多数のユーザーが参加するオンラインコミュニティを実現する概念です。
Web3.0との関係性は?
メタバースとWeb3.0は密接に関係しています。Web3.0はこれまで解説してきた通り、分散型のインターネットのことを指すので、メタバースとWeb3.0は異なるものです。
ただし、メタバースはWeb3.0のコンセプトを実現する上で重要な役割があります。
メタバースでブロックチェーン技術が活用されると、前述の暗号資産やNFT等によって、ビジネス活動や物品の取引などがよりスムーズに行われるようになります。
それはつまり、メタバースにおいて、中央集権的な権力・企業・団体に頼らずに「自由に経済活動ができるようになる」ということなので、まさにWeb3.0の目指す世界を実現できることになります。
メタバースはブロックチェーン技術がないと成立しない?
メタバースは、ブロックチェーン技術のないWeb2.0でも、いくつかのプラットフォームやサービスが存在しています。ブロックチェーン技術を用いることでより世界が広がっていくというだけで、成立しないわけではありません。
Second Life
2003年にリリースされたSecond Lifeは、Web2.0の有名なメタバースの1つです。ユーザーは自分自身のアバターを作成し、仮想世界での社会活動やビジネスを行うことができます。お買い物したり、観光したり、不動産売買をしたりと、まさに「Second life(もう一つの生活)」。
Minecraft
2009年にリリースされたゲームで、プレイヤーが自分で自由に世界を作り上げるもの。プレイヤーは、ブロックを集めたり、自分の創造力を使って建物や地形を作ることができます。Minecraftは、世界中で人気となっており、今では1億人以上のプレイヤーがいるとされています。
Web3.0のメタバースにVRは必要?
Web3.0におけるメタバースにVRは必ずしも必要ありません。ただし、VRはメタバースの体験をより豊かなものにするために今後より重要性が高まってくるものです。
VRは、メタバース内でより『リアルな体験を提供』するために役立ちます。
例えば、VR技術を使用すると、ユーザーはバーチャルな空間内で3Dオブジェクトを触ったり、周りの環境をより自然に感じたりすることができます。これにより、メタバースの体験が現実に近づき、よりリアルな交流やビジネスが可能になります。
これまでの、Web1.0やWeb2.0の進化でいうところのパソコン・スマホにあたる進化の中核となるデバイスが、VRとなることが考えられます。
現時点では、VR技術を使用するためには、高価な機器が必要であったり、不便な点もあります。全員が重いデバイスをつけている状況は想像しにくいですよね。
ただし、社会の教科書でかつて嘲笑った最初の携帯電話(しもしも~?の巨大な箱)からスマホへの進化を考えると、デバイスの進化待ちというだけという気がします。
VR技術の進化によって、いよいよ私達の生活は一変すること間違いなし!
Web3に関する今後の展望
Web3.0は、今後ますます発展していくことが予想されています。
その理由は、これまで解説してきたWeb3.0が持つ、分散型のネットワークの仕組みや、スマートコントラクトなどの技術が、より効率的なサービス提供につながるからです。
そして、金融、医療、教育、不動産、エネルギー、交通など、多様な分野において新しいビジネススタイルが生まれることも期待されています。
一方で、Web3.0にはまだ多くの課題が残されています。技術的な問題や法的な問題など、様々な課題を解決しながら、Web3.0の発展に取り組んでいく必要があるでしょう。
でも、Web3.0の時代は、くる!
世界を変える!?Web3のわたしたちの生活は?
わたしたちが、ゆくゆくはメタバースで「生活ができる」未来はそう遠くないといわれています。
Web3.0の普及で、わたしたちはメタバースと日常という2つの世界をもち、メタバースを軸に生きることになる可能性があるといわれているくらいです。
メタバースは、オンラインゲームする人たちだけのものだと思ってるひといない!?(わたし)
これだけを聞くと、映画の世界かのような話に聞こえますが、これまで「現実世界でしか無理」と思われていたことが可能になってきているので、一概に否定できません。
『現実世界でないと不可能なこと=国や会社といった管理者が必要なもの』
①お金 → 暗号資産(仮想通貨)
②金融サービス → Defi
③所有権の移動や契約 → NFT
④会社設立・事業運営 → DAO
Web1.0やWeb2.0のように、情報が一方通行か相互か、という次元ではなくなってきていますよね。
今はものすごく重装備のイメージがあるVR専用機器がどんどん軽量化されること間違いなし。専用機器の進化と共に、よりリアルに「そこにいる感覚」というのが実現していくと期待されています。
・デバイスはVR専用機器(進化待ち)
・ブロックチェーン技術の多方面への活用
・インターネット上で経済活動ができる
よくある疑問Q&A
Web3.0とWeb3の違いは?
Web3.0とWeb3は読み方が違うだけで同じものというのが通説です。ただ、厳密には異なる概念であるといわれているので補足情報として解説します。
「Web3」は、ここまで解説した通りの、Web2.0の中央集権的なインターネットから、全く別の世界として進化した、分散型ネットワークとしてのインターネット。
一方で、「Web3.0」は、、Web2.0で使用されているテクノロジーの進化版であるSemantic Web(セマンティックウェブ)と呼ばれる「技術」を指します。
ちょっと細かい話になりますが、この技術は、Web2.0で使われている、「人間が理解しやすい」HTMLやCSSといったコードの代わりに、「コンピュータが理解しやすい」データを表現できるテクノロジーのこと。これによって、コンピュータが自動的にウェブ上の情報を収集し、解析・利用することが可能になります。
つまり、Web3はWeb2.0から進化した『新しいインターネットの世界』を指し、Web3.0は、進化した「技術」を指すということ。
へ~!くらいに思っておいて大丈夫!
今ってもうWeb3.0の時代なの?
現在のインターネットの中心は、まだまだWeb2.0です。部分的にはWeb3.0に移行しつつあり、暗号資産(仮想通貨)市場やNFT、DAO、Defiの誕生・活用などの動きが一部で活発になってきています。
いつから完全にWeb3.0になるのか、断言できる人はいませんが、将来的にはこれまでの歴史のように気づいたら時代がWeb3.0となり順応していく可能性が非常に高いと考えられます。
最後に
Web2.0とWeb3.0の違い、そしてインターネットの進化とこれからの世界についてご紹介しました!
Web3.0といってもなかなかに内容が濃いですよね。
わたしはこれまで自分はITには向かないし、興味ないと思ってきたのですが、すんなりWeb2.0になじみスマホを使いこなし快適に生きてきた自分に気づきました。
気づいたらWeb3.0になっていた、なんてこともありえなくもないですが、暗号資産やNFTというものを「怪しい」と敬遠して知らないふりをしている場合ではない気がします!
今回ここまで読んで下さっただけで、ものすごく時代の先取りをできています!お疲れ様でした~。
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